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天体望遠鏡購入ガイド
高倍率=高性能天体望遠鏡ではありません
倍率がすべてではありません! 望遠鏡の理論上、いくらでも高倍率に出来ますが、むやみに高倍率にして見ても、星がぼやけてしまいはっきりわかりません。適正倍率の範囲で見ることが大切です。適正倍率は口径の2倍です。たとえば口径70ミリの場合、70×2=140倍となります。これ以上の倍率で見ても、像がだんだんぼやけてしまい、よくは見えません。
適正な倍率で見た時 倍率を上げ過ぎて見た時
天体望遠鏡は、淡い天体の光を集める道具です。
口径(レンズの直径)大きいほど、集光力・解像力がアップする事により、
明るくシャープな像が得られます。
大口径で倍率を大きくした時 小口径で倍率を大きくした時
淡い天体の星雲・星団・銀河などの天体を見る際は、集光力が威力を発揮します。
倍率による見え方
(空の暗さや状態により天体の見え方がかわりますのでおおよその目安としてください。)

口径

60mm〜
80mm〜 100mm〜 150mm〜
50〜100倍
海やクレーターの細部が見える
50〜150倍
海の起伏やクレーターの詳細に見える
50〜180倍
小クレーターの観測できます
50〜250倍
小クレーター詳細が観察可能
水星 100倍
水星の形がわかります
100倍
淡い模様が分かります
100〜150倍
淡い模様が分かります
100〜200倍
模様の様子が分かります
金星 50〜100倍
三ケ月と半月の区別ができます
100〜150倍
形の変化が良く分かります
100〜150倍
形の変化や淡い模様の確認できます
100〜250倍
形の変化や模様の観察ができます
火星 50〜100倍
極冠や大きな模様が分かります
100〜150倍
極冠や主な模様の観測が可能
100〜150倍
極冠の変化が確認できます
100〜200倍
本体の模様と太い運河が確認可能です
木星 50〜100倍
3本以上の縞と衛星の観察
100〜150倍
大赤班が分かり衛星の影も確認
100〜180倍
縞の細部を見ることができます
100〜250倍
縞の細部を観察することが可能
土星 50〜100倍
リングや模様,衛星チタンの確認
100〜150倍
リングの角度によりカシニの溝確認
100〜150倍
カシニの溝確認と他の衛星確認
100〜250倍
リングの溝、本体模様、衛星数個の観察
星雲・星団 ほとんどのものが50倍以下の倍率で観測に適しています。

天体望遠鏡 基礎知識・用語解説
架台の種類
経緯台

経緯台 鏡筒を上下左右に動かして星を追うことができます
長所 
構造が簡単なので、扱いも簡単です。
軽量・コンパクトなので持ち運びが楽です。

短所 
高倍率による長時間の観測にやや不向き。

※ミートDS・ETXシリーズ、ビクセンスカイポットなどは、コンピュータ制御で自動追尾してくれますので高倍率による長時間の観測にも最適にしてくれます。
ETXシリーズ
(80AT除く)は赤道儀モードもあります。

赤道儀

日周運動(地球の自転)に合わせて星を追うことができます
長所 
長時間の星の追尾が可能です。
高倍率での観測や天体撮影に適しています。

短所 
動きがやや複雑なので扱いに慣れる必要があります。
経緯台に比べると重量があります。
※赤道儀は、主に2種類あります。ドイツ式とフォーク式

鏡筒の種類

屈折式

対物レンズで集めた光を直接接眼レンズで拡大して見る形式です。光路が単純なだけにコントラストも良く、視界全体に落ち着いた良像を結びます。またメンテナンスも簡単で、初心者にも簡単に扱えます。観測対象はオールマイティーです。対物にアクロマートレンズを使ったものは若干色収差が残ります。EDレンズなどの高級素材を使ったアポクロマートレンズは極限の収差補正が可能ですが口径の割に高価です。

反射式

光を集めて像を作るために、ガラスの表面をメッキした反射鏡(凹面鏡)を使用した天体望遠鏡です。ニュートン式(反射式)は凹面鏡(主鏡)からの光を光軸に対し45°の角度に置いた平面鏡(斜鏡)で90°曲げて像を作り、これを接眼レンズで観察するもので、色収差がなく、視界中心部は極めてシャープな像が得られます。月面、惑星、星雲、星団観測に向き、天体写真撮影にも適してします。急激な温度変化が生じると筒内気流の影響で像が安定するまで若干時間が掛かります。またベストコンディションを保つためには定期的なメインテナンスが必要になります。

カセグレン方式

屈折式と反射式の要素を組み合わせた望遠鏡です。鏡筒を短くすることができるため、大口径望遠鏡もコンパクトに作ることができ、野外での機動性が良好です。また見かけより焦点距離がはるかに長いため高倍率での観測にも向きます。口径が大きいほど、急激な温度変化で筒内気流の影響が出やすく、像の安定には少々時間が掛かります。各収差は補正レンズ等で良く抑えられています。

用語説明
口径と有効径
対物レンズや主鏡の実際に使われている部分の大きさを直径で表したものです。 有効径が大きいほど光をたくさん集めることができ、明るい視野を得ることが可能です。 星雲や星団などの暗い天体を観測する際はなるべく有効径の大きい望遠鏡をおすすめします。
焦点距離
対物レンズの中心または主鏡の中心から像を結ぶ焦点までの長さを焦点距離と言います。
望遠鏡の倍率
対物レンズ(主鏡)の焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割った値が倍率となります。つまり焦点距離1000mmの望遠鏡と焦点距離20mmの接眼レンズを使った場合1000÷20=50倍となります。望遠鏡の倍率は見る対象によって変える必要があります。 たとえば星雲や星団、月の全体像などは低倍率で、月面の部分拡大や惑星などは高倍率で楽しめます。低倍率とはおよそ20〜40倍、高倍率とは100倍以上をさしています。
適正倍率
望遠鏡は倍率が高いほど良く見えると思われがちですが、そうではありません。 口径が同じであれば、ある程度以上に倍率を高くしても、像は暗くなり、ボケて見えにくくなるだけで、細かいところまでよく見えるようにはなりません。この限度を最高倍率といい、口径をmmで表した数の2倍くらいが目安となります。 例えば、口径70mmなら140倍、口径150mmなら300倍が最高倍率となります。 一般の観測では口径をmmで表した数からその半分くらいの倍率が最も観測に適した倍率(適正倍率)になります。

口径比
焦点距離を対物レンズ/主鏡有効径で割ったもので、1:8のように表されます。 数値が小さくなるほど明るいレンズであることを表します。

集光力
肉眼に比べて何倍の光を集めることができるかを示したものです。 対物レンズ/主鏡有効径が大きくなるほど集光力も大きくなり、暗い星まで見えるようになります。 人間の瞳は一番開いたときで約7ミリです.集光力の計算は有効径の2乗を瞳径の2乗で割ります。 有効径70mmの望遠鏡では、(70X70)÷(7X7)=肉眼の100倍 集光力の大きい望遠鏡ほど暗い星まで 見ることができできます。

極限等級
どのくらい暗い星まで見えるかを表したものを極限等級といいます。肉眼での極限等級は、真暗な夜、空の状態が良い時で6等星まで、見ることができます。望遠鏡では対物レンズ/主鏡有効径が大きくなるほど暗い星まで見ることができます。
分解能
二つの接近したものを見分ける能力です。分解能は116"÷対物レンズ/主鏡有効径(mm)の式で求められます。例えば対物レンズ/主鏡有効径が100mmのときはこの式より分解能は1.16"となりますが、これは4km先にある1円玉の大きさに相当しますから、非常に細かいものを見分けられることがわかります。